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はじめに。

マール遺伝子について


◆マール因子についての情報は日々アップデートされています。

もはや『マール=健全ではない』という考え方も古く誤った考えです。

シングルマールで聴覚障害や視覚障害を起こすには力不足であると証明されている為です。

アメリカ獣医学誌に掲載された研究では、シングルマール(Mm)では

片側失聴が2.7%、両側失聴が0.9%と報告されており

ダブルマール(MM)の10%/15%に比べると遥かに少ないと示されています。

非マール犬の失聴率は犬種にもよりますが2~11%と言われています。

つまりマールか非マールか・・・ではなく、ブリーディングにおいて適した子達を

ペアリングしているかが重要だと考えられます。

日本では余りにも毛色遺伝子自体の情報が少なく、古く誤った情報や無知な方の思い込み

都市伝説の様な不思議な情報が溢れかえっております。

その為、海外の信頼できるサイト(大学や研究所)を必死で読み解きながら、

パパ犬達は海外のラボで遺伝子検査を行いブリーディングしております。

判らない事はラボに聞けば教えて頂ける事も安心の一つです。

(私自身は英語が得意ではないため、お恥ずかしながら翻訳アプリに頼りながら読み解いています。)
 

ここで全てを説明をし尽くす事は非常に難しく、また詳しく記載する事により

安易な交配を避けるため、簡単にお話しさせて頂きます。

※末永くお付き合い頂けるブリーダーさまには、勉強会と呼ぶには大変拙いものですが

毛色遺伝子についての共有や、ラボから戻ってきた検査結果の読み取り・共有など

今後のブリーディングにおいて先人たちが辿った過ちを繰り返さぬよう努めております。

___________________________

海外ではソリッドカラー(単色)のプードルだけではなく

ブリンドルや2色以上の毛色のプードル、そしてブルーマールなど

様々な毛色のプードルが認知されており、マルチカラーやパーティーカラーとも呼ばれ

非常に愛されている毛色でもあります。

◆マールプードルについて

最初に発現したマールプードルは1970 年代と言われておりますが、

起源とするものは所説あります。

そもそもプードルがソリッドカラーである事が当然の様に知られていますが

祖先の1種である『バーベッド』は単色ですらありません。​

そして下記に掲載している画像をご覧ください。全て実在する絵画・写真です。

ソリッドではないプードルが存在していたという証拠なのでは・・・と思っております。

◆マールとは?

​グレーもしくはレッド(毛色遺伝子上はブラウン)に大理石模様に似た濃淡がある毛色を、

「マール」(ダックスの場合「ダップル」)と呼びます。

犬の毛色は複数の遺伝子が複雑に関与それらが複雑に制御しあう事で生み出されています。

その中でMシリーズ(不規則な斑模様を作る)と呼ばれる遺伝子があり

この遺伝子を持つとユーメラニンの毛色となる部分のみが不規則的に薄められます。

​(薄められる度合いには個体差があります。)

【ユーメラニン】

ブラックポイントと呼ばれる個所や、ブラック、ブラウンの毛色を作る為のメラニン

【フェオメラニン】

レッド、イエローの毛色を作るためのメラニン

皮膚や毛の色素合成に影響を与える遺伝子の変異によるものですが、

この遺伝子は目や内耳の発達にも深く関わっており、ダブルマール(MM)となった場合

各細胞への色素沈着が正常に機能しなくなり、色素を必要とする器官の成長を阻害することにより先天的に視覚や聴覚に障害を抱える可能性が高くなります。

これがマールが敬遠されている一番の理由ではないかと思います。

無知な交配によって先天性疾患のある子が生まれたり、

『隠れマール』に対しての理解不足・安易な交配にあるのだと思います。

​​

◆ダブルマール(ダブルダップル)とは?

両親がどちらもマール遺伝子を持っている場合、

ダブルマール(ダブルダップル)と呼ばれる子犬が産まれ、高確率で先天性疾患が出ます。​​

(失明、聴覚障害、心臓疾患、死産など)

父犬Mm ×母犬Mm

単純に確率だけの話しをするなら、少なくとも50%の子犬がブルーマール(Mm)


残りの50%は、そのうちの25%はマールではない毛色(mm)。
そして、25%はダブルマール(MM)の子犬が産まれます。

​​

マールを発現させる遺伝子は非常に複雑です。

この遺伝子は不完全優性である為、必ず子に遺伝する訳ではありません。

(対立遺伝子の伝わり方は分離の法則となります。)

※優性の法則では対立形質のうちどちらか一方が表現型として現れるという風に

定義されていますがすべての生物の表現型が優性の法則に従っているわけではありません。

中には両親の持っている形質の中間の表現型を示す場合もあります。

これを不完全優性といいます。

​mm =マールの因子無し=マール以外の毛色

mM =マールの因子を1つ=視認出来ないがマール(隠れマール)
Mm=マールの因子を1つ=視認できるマール

MM=マールの因子を2つ=ダブルマール

フェオメラニンのみの毛色の場合発現しない(視認出来ない)→隠れマールとなります。

​隠れマールの子を安易にマール遺伝子を持つ子と交配する事は大変リスクの高い行為です。

​​

また、マール遺伝子の説明もせず、ただ『レアカラー』として高値で取引されたことから、

マール遺伝子に無知な方がマール同士の交配をさせたり・・・

これらは実際に複数の犬種で問題になりました。

販売後にオーナー様より問い合わせがあっても知らぬ存ぜぬ・・・

その中にはショーブリーダーも居て、必要な交配だったと言い張ったとか・・・

事態を重く見たJKCは本来公認していた毛色を非公認にするなど、

​健全な子を育てていたブリーダーにとっては大変ショックな出来事だったと思います。

この件はテレビなどで報道されたこともあり、一般の方の中にはマール自体が悪いモノだと思っている方も多いと思います。

​決してマール遺伝子を持つ事が危険な事ではありません。

そもそもダブルマールを禁忌とするのは世界では当たり前に知られている事。

トイプードルであればレッドとシルバーの交配が禁忌であるという事など

ブリーディングするに当たって最低限知っていなければいけない知識です。

ブリーダーであっても、マール遺伝子の事を良く知らずに交配するという事は大変危険な行為です。

​​※不完全優性遺伝とは、対立する遺伝子間の優劣関係が一定せず、

いろいろな程度に優性または劣性の形質があらわれる状態をいいます。

◆​不完全優性の遺伝子とは?

優性の遺伝子は必ず発現しますが、不完全優性の遺伝子は対立遺伝子の中に隠れる事があります。

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